Q&A


  ■スウィープやタッピングでノイズが出るのですが・・・
質問:どうも、こんにちわです。引っ越したせいでアドレスが変更になりました。
前から気になっていた質問をしたいと思います。ミュートについて
なんですけど様々な場面で使われる必須テクニックですよね。自分に関しては、
ミュートしてのアルペジオ、高音弦でのエコノミーでは特にダウンのとき、
またはジョイントでのエコノミー、あとライトハンドタッピングでのノイズが
やばいです。この前なんてスウィープを決めようとしたら、「あれっ、コード弾き?」
なんてのもありました。クリーントーンならまだましなのですがマーシャルで
ゲインを最高に設定したときは全然音が独立しないのです。それぞれの奏法の
時にどちらの手に意識を置くのか、あとピッキング、右腕の位置、左手の指の
置き方も関係してくると思いますのでアドバイスをお願いします(from オガさん)

回答:こんにちは、オガさん。お引越し大変でしたね!僕も早く引越したいです。
さて、スウィープやタッピングの時におけるノイズについてなんですが、
一番のノイズの原因は、「右手にも左手にも、精神的にも演奏中に余裕が無い」事
が原因なのです。要は、スウィープをする時にスウィープの事だけ考えているよう
では、実際の演奏にはスウィープは使えません。バックのコード進行は何か、
曲のKeyは何か、後ろで鳴っているキーボードサウンドはどういう鳴り方を
しているか、自分の左手右手は自分がイメージした通りに動いているか、
フレーズはグルーブしているか、等が演奏中に”リアルタイムに”考えられて
いないとフレーズを真の意味で弾く事は出来ないのです。

例えば、自分の限界テンポが120だとしますよね?その時にテンポ120で演奏して、
っていきなり言われたら、「うっ、ちょっと待ってよ。ウォームアップさせて」
っていう気分になりますよね。で、十分にウォームアップをしたとしても、
「限界」なわけですから、ミスをする確率は高くなります。当然緊張もするでしょう。
テレビカメラを目の前に向けられたら、さらにミスの確率が高くなるでしょう。
ところが、テンポ50で弾いてと言われれば、なんとなくすぐ弾けるような感じも
しますよね。それは何故かというと「余裕があるから」なんですよ。
左手も右手も自由に動くイメージがある、また、限界テンポの半分位だから、
コントロールしながら弾ける、また色々な事を考えながら弾く余裕があるのです。
例えば、バックの音に何が鳴っているかを確認しながら弾くとかですよね。

ちょっとイメージしてみてください。例えばこのページに正しい右手のフォームが
書いてあったとします。その通りにピッキングすればノイズが出ないとします。
しかし、その通りにピッキングするには反復練習が要りますし、仮に思い通りに
指が動くようになったとしても、次に最大の難関「音楽的に心地よく弾けるか」
という問題は全く解決されていません。最終的に「弾けてるか否か」とは、
音楽的に心地良いかどうかで決まります。(そういった意味においてはノイズが
出ていても心地良いからGOODという場合だってあるのです。)

ですから試して欲しい事は、
1・そのフレーズをテンポを超〜〜落として弾いたとして弾けるのか
2・そのフレーズを弾いている時に精神的に余裕がある状態か(音楽的に他の
事を考えようと思えば考えられる状態か)
3・そのフレーズを音楽的に心地よく使えるイメージが持てるか

ということを練習しながら自問自答してみてください。テンポ60で1〜3
をこなせるとしたら、基本的にテンポ60ではそのフレーズが弾ける、と
思っても差し支えないと思います。良くない練習方法は、本当は自分が
テンポ60が怪しい、と自覚しているにも関わらずテンポ120にいきなり
トライすることです。こういう練習をしていると緊迫した場面では弾けない
ギタリストになってしまいがちです。それは精神的に自信が持てないからです。
緊張した場面でも自分の実力をフルに発揮できるギタリストは、何度も何度も
おんなじフレーズを「弾けるテンポで練習しながら」反復してきているのです。
それは精神的にタフでないと出来ない事ですが、そもそもスウィープや
タッピングはタフでないと出来ませんよ。テンポ60以下から毎日毎日練習して
指が動くようになるまでやって、テンポ1ずつ上げて練習します。
で、仮に弾けるようになったとしても「心地よくなければ」「グルーブして
なければ」オシマイです。もう一度テンポを落として最初からやり直しです。
その他にもスウィープだけ出来ていても、フレーズの締めのビブラートに
つながらなければ「弾けていない」事と同じです。マスターするには時間がかかります。
結論としては、フォームの問題もありますが、まずはノイズが出ないテンポまで
落として毎日練習することを積み上げなければならないということです。
しかも、フレーズを弾く時には脱力していなければならないのです。力を入れて
弾いては上手くいきません。力を抜いて弾けるテンポを探さねばなりません。
どんなフレーズでも、テンポを落とせばただのフレーズになります。ゆっくり
から始めて段々速くする。当たり前の事ですが、当たり前にはできないんですよ。
誰だって早くオリジナルのテンポで弾けるようにしたいですからね。
そこをぐっと我慢してゆっくりやらねばハイ・テクニックには到達出来ません。

最後に一つ、アドバイスですが、ソロフレーズは左手に意識を集中して弾く事が
多いです。逆にバッキングフレーズは右手に意識を集中して弾く事が結構あります。
スウィープもタッピングもソロフレーズならば左手に意識を集中したほうが良いです。
ギタリストは本番の演奏時において「今自分が何ピッキングをしてるか」なんて
考えていないのです。心地よくグルーブしているかだけを考えています。
毎日少しずつ、頑張って下さいね。以上、参考にして下さい!

[前のページ]  [メニュー]  [次のページ]