Q&A


  ■ピックを使ったタッピングについて
質問:前回の質問大変参考になりました。音色については毎日追求しています。
グルーブについてはギターでというのはまだまだですがドラムで鍛えた
リズム感で代用を・・・(無理!?)音使い・・・は理解し切れていません
・・・そして奏法。今回はこの奏法についての質問です。
オルタネートピッキングがめちゃくちゃ苦手である私がこれならできそうだと
目をつけたのがライトハンドでこれはギターを始めて買ってきて持ち帰った
その日から練習しているものです。
右手の中指でハンマリングし、左手の中指でハンマリング&プリングと
いうのが私のやり方で、知り合いの日がなんとピックでハンマリングを
していました。私よりはるかにうまい人がそうしているならと私も
その方法で今やっています。実はこの文書を書く直前も練習していたのですが
店舗を徐々に早くしていくうちに恐るべき現象に立ち会いました。
途中からリラックスというものがなくなり力任せの右手ハンマリングに
なってしまいました。そのときに左手のハンマリングの音がかき消え、
右手の痙攣だけで凄まじい連打になったのです。
弦の上下左右の移動が自在で尚且つ凄まじいスピード。新技!!
と思いたいところなのですが一つだけこのすばらしい技(?)に問題が
生じたのです。リラックスどころか全身に力を込めて生じる痙攣で音を
出す(10秒で汗だくになりました)という加茂さんの教えを真っ向から
否定したようなものなのです。
しかしながらライトハンドやスイープ、オルタネートピッキングでさえも
出せないこの新しい音はなんとかリラックスした上で出すことができるのか?
そしてその方法はいかにということで疑問に思いメールしました。
この全身バイブ奏法は果たしてありなのでしょうか?
(from あんちゃんさん)

回答:あんちゃんさん、ども!
ピックを使ったタッピングについて、ですね。
これはジョー・サトリアーニで有名な奏法です。僕もレコーディングで
使ったことは多分まだ無いんですが、ライブではよくやりますよ。
かなり速い音が出せますよね。

>リラックスどころか全身に力を込めて生じる痙攣で音を
>出す(10秒で汗だくになりました)

うーむ、これはやっぱり問題かもしれないですね。確かに
痙攣の動作になると思いますが、汗だくになるまで弾いてもなぁ〜
という気はしますね(笑)今僕も試してみましたが、汗は出なかったです。

痙攣つながりで話が脱線しますが、「腕振りピッキング」という
のがあります。80年代〜90年代のギターシーンの発達の時に
速く弾くには手首を固めて腕を振るように弾くというピッキング
がありました。有名なのはゲイリームーアですかね。
デビュー直後のクリス・インペリテリとかもそうですね。
この奏法、確かに腕を痙攣させて弾くので速いスピードで弾ける
んですが、テンポのコントロールと音色のコントロールが難しいんです。
(コントロールできない、っていうんじゃなく難しいっていう意味です。
ここ微妙な表現なんで誤解なきようお願いします。)

僕はゲイリームーアも、ゲイリーに影響を受けているジョンノーラムや
ジョンサイクスもインぺリテリも好きですが、あの奏法については
上記の問題があるために難しいかな、と思うんですよ。
僕もゲイリームーアをコピーしていたアマチュア時代に、腕振りピッキング
をしてみたんですね。しかし、アマチュアですからやっぱりゲイリー
以外にも、ヌーノベッテンコートやRACER XやSTEVE VAIとかもコピーしたい
訳じゃないですか?そうするとですね、やっぱり音色が違いますので
どうしても似ないんですよ。強引な感じの音色になって、それはそれで
ロックな感じは勿論でるんですが、繊細な音色というのは出しにくく
なります。(ちなみに、ゲイリーのバラード演奏は繊細だと僕は思います。
あくまでもこれは速いピッキングについての話ですので。)
それと、ヌーノのフレーズとかは弦を飛ばして弾いたりする
フレーズもあるんですね。腕振りピッキングは弦を飛ばす奏法はとても
やりずらいと思います。インペリテリも弦を飛ばすピッキングをやるように
なってからピッキングを変えていると僕は思います。

それでですね、あんちゃんさん、ピックを使ったタッピングの話に
なりますが、テンポをコントロールしながらあの奏法をするのは
難しいとは思います。ですので、思いっきり速く弾きたい時は
ピックを使ったタッピングをして、緩急をつけて弾きたい時は
やはり力が入らない奏法を研究していくのが良いと思います。
僕はタッピングはピックを中指に隠して人差し指で行います。
どうしてかというと、ヴァンヘイレンのファンだからというのも
ありますが(笑)ピックを中指に隠すと親指がフリーになるんで、
ネックに親指を置いて動作を安定させることができるんですよ。
リラックスして弾けるフォームだと思いますので是非試してみてください!

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