Q&A


  ■スケールを活用したアドリブについて教えて下さい。
質問:どうも、ご無沙汰してます。もうすぐセカンドアルバムの発売ですね、
楽しみにしてます。今回の質問は前回の流れの上になるのですが、例えば
スモークオンザウォーターのアドリブをする際にキーがGマイナーだから
Aロクリアン、B♭アイオニアン、Cドリアン、Dフリジアン、E♭リディ
アン、Fリディアン、などを細々と考えずともGマイナースケールでとっては
駄目なのか?といったことでした。ほとんどのスケールが、あるコードを
何度に取るかで説明がついてしまうものが多いと思うのでので、オルタードや
スパニッシュ、ディミニッシュやコンビネーションオブディミニッシュスケール
はキーのスケールを展開して考えることが出来るものだと思ってます。
加茂さんに言われたメジャースケールを高度に解釈する、はこういったこと
なのかな?と自分に自問しながらやっています。ホールトーンやクロマチック、
その他の民族的なスケールまでは、まだ考えが及びませんが、こう考えることで
アドリブが可能かどうか?ということだったのです。もっと、こうするといい、
この考えはどうかな?等あれば教えてください。
P・S 最近はクリスインペリテリ、トニーマカパイン、ヴィニームーアに
はまってます。(from 永遠のギターキッズさん)

回答:永遠なんだ(笑)昨日ヤングギターの取材を受けまして、しみじみ
思いましたが、常に「ヤング」とか「キッズ」とかって大事だよね!
ヤングギターのインタビューが来月発売号(「6月発売」の「7月号」かな)
に載ってますんでアルバム聞きながらチェックしてくださいね!

さて、キッズさんの質問ですが(良いね、このキッズっていう名前。山本キッド
みたいでカッコイイよ!)、ど〜〜〜もキッズさんが誤解しているなァと思う
のが、ロクリアン、アイオニアン・・・の理解の仕方なんです。もし下記の説明
を読んで「完璧だよ!」と思われたらごめんなさいね!

まず、Gマイナースケール、Aロクリアン、B♭アイオニアン、Cドリアン、
Dフリジアン、E♭リディアン、Fリディアン、っていうのは
すし屋に行って「えび、いくら、かんぱち、ねぎとろ、まぐろ、赤貝、えんがわ」
をどういう順番で食うかっていうのと殆ど同じなのであります。だって
GマイナースケールだってG,A,B♭,C,D,E♭,Fと順番に弾く訳じゃないしさ。
で、この話はあくまで初級編。この話は問題無くわかるでしょ?

問題はですね、僕が言いたいのは、CM7-Am7-Dm7-G7っていうコード進行の時に
CM7はCアイオニアン、Am7はAエオリアン、Dm7はDドリアン、G7はGミクソリディアン
という風に弾く事は「ある」ということ。但し、その時の「Dドリアン」という意味
と、例えばロックの曲で「Dm7一発」というシチュエーションがあって、その際に
「Dドリアン」で弾くというのは同じDドリアンでも意味が違うんです。
インドカレーとグリーンカレー位意味が違います(解らない??)

それは具体的にはどういう事か。それはですね、
Dドリアンの構成音はD E F G A B Cだよね?その際に「B」という音はDから見て
長6度の音にあたるわけだ。で簡単に言ってしまうとCM7-Am7-Dm7-G7での
「Dドリアン」では長6度の音は「あまり使わない」が、ロックの曲で「Dm7一発」
と言う時は長6度の音は「結構使う」ということ。

CM7-Am7-Dm7-G7でのDドリアンは「アヴェイラブル・ノート・スケール」です。
ロックの曲で「Dm7一発」は「モード」です。で、アヴェイラブル・ノート・スケール
の時は「コードトーン」を意識します。そのコードトーンはテンションまで含みます。
言ってしまえばCM7-Am7-Dm7-G7のような演奏の時は各コードのコードトーンを意識
しながら演奏するということ。「Dm7一発」の時は極端に言ってしまえばスケールの
響きが先行して、バックのコードをアドリブで演奏したりする事が多くなる。

僕がメジャースケールを高度に解釈する、と言ったのはギターの演奏の場合
ポジションが沢山あるので、スケールごとにポジションを覚えているのでは
ネックを広く使ったアドリブが困難になるので、メジャースケールのポジションを
発展させるという形で色んなスケールを覚えていったほうが「ポジションが覚えやすい」んですよ。それが一番の理由です。で、ディミニッシュとかはポジションが
メジャースケールのポジションからは派生させずらいので、別個に覚えているという
訳です。

今回のアルバム「ノスタルジア」ではキッズさんが質問してくれた例がたまたま
全部入っているので是非聞いてください。

・Voodoo Chile:中間部をCドリアンで弾いています&エンディングは
ディミニッシュで弾いています。
・Donna Lee:基本姿勢として各コード毎にスケールを想定し弾いています。
(そうじゃなく弾いている時もありますが基本的姿勢として)
・Layla:ホールトーンで弾いている小節があります。
・Livin'on A Prayer:スケールアウトして弾いています。キッズさんの好きな
変拍子もあります。
・幻想即興曲:曲後半の16分音符を8フィンガータッピングで弾いています。

などなど、他にも山のようなアイディアでアプローチしていますので
ヤングギターのインタビュー片手にアルバム聞いてくださいね!今予約
していただければ発売日に買えると思いますので!よろしくお願いします!(^^)

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